
十二指腸につながる部分の筋肉が分厚くなり、ミルクなどの通りが悪くなる病気です。幽門の筋肉が厚くなるのは先天的なもの、またはホルモンが関係しているなどといわれていますが、はっきりとした原因はまだわかっていません。日本では1万人に5~7人が発症するといわれ、けっしてめずらしい病気ではありません。

生後2~3週間ごろから、少しずつ症状が出始めます。赤ちゃんは胃の形の影響で吐きやすいのですが、幽門狭窄症の場合、一度嘔吐が始まるとだんだん強くなっていきます。最初は1日に1~2回だった嘔吐が、4~7日後には飲むたび噴水のようにピユーッと吐いたり、一度に大量に吐いたり、さらに鼻から飛び出すこともあります。吐いたあとも、赤ちゃんはまたおっぱいをほしがりますが、飲んでは吐くを繰り返すので、体重もふえません。また、水分が十分にとれないと、脱水状態になってしまいます。 症状が軽いと生理的な嘔吐との区別がつきにくいのですが、体重が減ってくるようであれば、この病気が疑われます。
飲んだものを噴水のようにはげしく吐くときは、1ヵ月健診を待たず、早めに小児科を受診しましょう。

治療の主流は手術ですが、とりあえず薬や、胃にチューブを入れてミルクを補充するなどの方法がとられる場合もあります。手術は厚くなった筋層に切り目を入れて開きます。手術後は早くから、ふつうにミルクを飲めるようになり、入院は1週間程度ですみます。退院するころには必要なミルクの量がきちんと飲めて、体重も増加するようになっているでしょう。